かけるかな

茶の間からポエム

推しの趣味でしんどい

オタクは身勝手な生き物であるから、自分の推しに理想を勝手に押し付けてしまう。それがそのアイドルの仕事への姿勢であるのか、私生活が品行方正であることなのか、洋服の趣味であるのか、まちまちではあるけれど、私の場合は音楽の趣味を勝手に当てがって、興奮して、悶えている。

 

ここのところ女子ドルの推しこと乃木坂46伊藤万理華さんの活躍が目覚ましいかと思えば(近しい未来にあるとは予想していたもののあまりに急で、猶予のない)卒業が発表されたこともあって、すっかり伊藤万理華専オタのようになっていた。というのも、二大推しメンとしている片割れ、Hey! Say! JUMP伊野尾慧さんはかなり売れた。それはもう、週の半分はテレビで見かけるし、彼が表紙となった雑誌ももう珍しいものではなくなったほどに。いわゆる供給過多である。だから、あふれる情報のなかからおいしく頂けるものだけを掬い取って味わう程度に落ち着いていた。

 

正直に言えば、推しである伊野尾慧さんと八乙女光さんのレギュラーラジオ・らじらー!サタデーは番組の想定するリスナーの年齢層と自分の年齢の乖離があまりに激しくて、もう半年くらいリアルタイムで聞いておらず、放送中のTLをあとから追いかけている。番組内でとあるゲームを行い、その勝者が好きな曲をかける権利を得られるコーナーがあるのだが、そのコーナーでリクエストした曲だけは、先述したように好きなアイドルの好きな音楽を知りたい性分なので、毎週チェックしている。

 

昨晩もらじらー!サタデーの放送中は、おいしいホルモン焼きとビールに興じていた。しかもHey! Say! JUMPのオタクとだ。その帰り道、Twitterを眺めながららじらー!サタデーの実況ツイートを追い、推しのリクエスト曲を調べていると、とんでもない曲をリクエストしていた。

 

岡村靖幸 w小出祐介Base Ball Bear)による「愛はおしゃれじゃない」。しかも、「最近岡村ちゃんにハマっている」との本人の証言もあったという。

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Base Ball Bearは私も結構通ってきたバンドで、バンドの音楽を聞き始めた当時、彼らは一番メジャーデビューに近いバンドだったように思う。「彼氏彼女の関係」という初期Base Ball Bearの名曲かつ代表曲があるのだが、それを初めて聞いたとき「ヤバイ、このバンド絶対に売れる」と思ったのは今でも記憶に新しい。とか書いておきながらもう10年以上前のことになるが。

岡村靖幸さんは和製プリンスとも言われており、そのころからすでにリビングレジェンドのような存在であった。とはいえちょうど紆余曲折あって表舞台に出ていなかった時期であったうえ、中学生の私に岡村ちゃんはまだ早かったようで、音楽チャンネルで流れていても特に耳を傾けることはなかった。けれども成人したころにクラムボンがカバーしていた「カルアミルク」という曲を聞き、その絶妙にひねくれたポップなメロディが背伸びをしたかった自分にとてもしっくりきて、そこから少しずつ曲を漁るようになっている。

 

ただ両者ともに、BUMP OF CHICKENスピッツのような立ち位置にあるかといえば、それは否であり、ロキノン厨であるとか、サブカルであるとか、ある特定の層からコアな人気を誇る、そんなバンド、ミュージシャンだ。

 

伊野尾慧さんはサブカルにウケるアイドルであると、このブログで何度も述べてきたし、実際に周囲のサブカル属性の強い友人知人たちが続々と伊野尾慧さんに引っかかってきたのを間近で見てきた。しかしその一方、本人の趣味嗜好はどちらかというとミーハー寄りで、サブカルっぽい趣味といえば、大学時代に男比率の高い場所にいたがゆえアニメをそれなりに見ていること、水曜どうでしょうとゴッドタンが好きであること、くらいで、こと音楽に関してはそもそもあまり能動的に聞いていない様子であった。

 

これまでにらじらー!サタデー内でリクエストしたややサブカル・ロキノン寄りの音楽というと、「メンバーの中島裕翔さんがよく歌っていていい曲だと思う」と流した椎名林檎の「丸の内サディスティック」や、「前週にリスナーからのリクエストで初めて聞いて、ハマっちゃった」と流したレキシの「きらきら武士 feat. Deyonna」が思い当たるが、このあたりはJ-POPのメジャーシーンとの親和性も高く、地上波のテレビ番組でもたびたび目にする。だから、リクエストされたところで頬はゆるむものの、そこまで驚きはしなかった。

 

それが、なぜ急に、岡村ちゃんへ?

たった一曲、推しのアイドルが「好きで聞いている」とリクエストしただけで、こんなにも動悸が止まらない。当案件、しんどい伊野尾慧大賞2017にノミネート。そして最有力候補へ。

 

ふと思い当たったのが、先日までフジテレビ系列にて放送されていた深夜番組「久保みねヒャダ こじらせナイト」の存在。マンガ『モテキ』の作者である久保ミツロウ氏、『くすぶれ!モテない系』などで知られるエッセイスト能町みね子氏、ももいろクローバーなど多数のアイドルに楽曲提供を行うヒャダイン氏の3名が、うだうだと語り合う番組である。件の「愛はおしゃれじゃない」はその番組のエンディングテーマとなっていた。

確かにこの番組は伊野尾慧さんの好きそうなテイストではあると思うし、なによりも親交のある千葉雄大さんがほぼ準レギュラーとしてたびたび出演していることもあって、そのつながりで見ていたのかもしれない…

 

などと考えを巡らせているいるところに、二つ目の爆弾が落とされた。どうやら昨晩のらじらー!サタデーは3時間スペシャルだったようで(それすらも知らずホルモンを焼いていた外道オタクである)、通常なら1曲だけ流れるはずのリクエストが、もう1曲流れたらしい。

 

その2曲目が、DAOKO×岡村靖幸「ステップアップLOVE」。

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完全に狼狽した。ま、また岡村ちゃんかよ~!?!?同番組内で2曲もリクエストするなんて、本気でハマってんじゃん…ああ、しんどい。しんどい伊野尾慧大賞2017に最有力候補どころか、ここまできたら大賞内定だ。

 

ーだから、YOUはどこから靖幸へ?

 

知人の情報によると、当該楽曲は現在放送中のアニメ「血界戦線 & BEYOND」のエンディングテーマとのこと。この1期にあたる「血界戦線」のオープニングテーマであるUNISON SQUARE GARDENの「シュガーソングとビターステップ」を過去にらじらー!サタデーにてリクエストしていたことがあり、「血界戦線」を見ているのではという情報があったが、2期も見ていると仮定すれば、KEIは血界戦線から靖幸へと考えるのが妥当であろう。

 

現状、公式から供給された情報は「最近、岡村ちゃんにハマっている」という本人の声明と、リクエストされた「愛はおしゃれじゃない」と「ステップアップLOVE」の2曲のみ。幸いにもこの2曲は比較的最近の曲であるし、まだ気になっていくつか曲を聞いてみたレベルなのではないだろうか。と、想定して深呼吸をし、気持ちを落ち着ける。

 

今まで音楽はボク全然聞かないですねえ、なんてフラフラとかわされてきたし、あの見た目で音楽を全然聞かない伊野尾くんって本当に素晴らしいなと思ってきたから、ここにきて突然の岡村ちゃんを聞く伊野尾くんに、だいぶ動揺している。

 

推しの趣味ひとつでこんなに翻弄されるなんて、オタクってなんてしんどいんだ。そしてこんな長文をしたためるなんて、どれだけ気持ちが悪いんだ。でも、少しの燃料でこんなにも楽しくなる。私まだまだ伊野尾くんのこと魅力的に感じているんだな。